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アルマイト処理(タフラム処理・バッカル処理)についてご依頼時のお願い
2006年3月

アルマイト処理は、素材の影響を受けやすい表面処理ですので素材の取り扱いが重要となります。
良品をお届けする為に注意事項をご確認の上ご発送願います。
又、ご指定の材質と違う場合・異材質の混入・材質不明では希望膜厚で処理できませんので必ず材質(JIS規格等)を明確に指示して下さい。
(注意材質:A2000系,A7000系は,バーン(溶け)しやすい傾向がある為他の材質として支給された場合、成膜条件の違いによりバーンに至ることがあります。又、A5056は成膜速度が早い為 他の材質として支給された場合、膜厚オーバーが発生しやすくなります。)

□バフ粉

バフ仕上げ品はバフ粉の残留物が充分に除去されずにそのまま残ってしまうことがあります。これらの付着物はアルマイト成膜中も残留して、結果的に未処理部発生の原因となります。
バフ粉はご支給前に充分に除去していただくようお願い致します。

□粘着物(接着剤)
ご支給品にテープ等の粘着物を直接貼り付けると、剥がした際に残留した粘着剤は目視確認が困難です。又、アルマイト成膜中も残留して結果的に未処理部発生の原因となります。
ご支給品にテープ等の粘着物を直接貼らないようにお願い致します。

□マジックインキ(青ニス)
部品に直接マジックインキ等で書き込むと、時間の経過とともにインクで覆われた部分とそれ以外の部分に微妙な表面状態の差が生じ、アルマイト成膜後に影響が出ます。
ご支給品に直接マジック等で文字を書かないで下さい。

□放電加工、ワイヤーカット
放電加工・ワイヤーカットした部品表面には強固な酸化膜が形成されており、成膜出来ない場合があります。又、熱負荷による膜厚不足・発色違い・面荒れ等が発生する場合があります。
アルマイト成膜できますが、仕上りに面荒れ・膜厚不足・発色の違いが出ることを予めご了承ください。

□熱による影響
機械加工時に部品表面に熱負荷がかかり、熱処理したときと同じような状態になることがあります。とくに機械的強度の大きなA2000系やA7000系では、熱処理区分が低くても、アルマイト成膜中にバーン(溶け)が発生するケースがあります。また同じ部品でも熱負荷のかかり方の違いにより、色の濃淡が発生する場合があります。
熱処理区分が低くても溶ける場合や同部品でも発色が異なる場合があります。

□腐食
アルミニウム合金は「高温多湿での保管」「水溶性又は劣化した切削油の付着」「汗の付着」「素手で取り扱ったままの放置」などで腐食が生じる事があります。特にA2000系やA7000系は腐食しやすい性質があります。腐食部分は強固な酸化膜のためアルマイト成膜できず、膜欠損や面荒れを引き起こしまだら模様になります。(加工時の取り扱いにご注意下さい。)
ご支給前に油分・水分を除去し防湿防錆処置を充分にお願い致します。

□発色に関して
アルマイトは材質・処理膜厚により発色(自然発色)が異なり、材料ロットや機械加工・熱処理の違いでも色合いが変わります。特にA2000系やA7000系はアルマイトの発色が金色に近い淡色の為、素材の圧延方向が木目模様の様に浮き出します。材料取りの違いにより「縦縞」「横縞」の仕上りになる事があります。溶接や機械加工等で熱負荷がかかった部分は、他の部分より色が白っぽく浮き出ます。予めご了承下さい。
弊社に入荷したご支給品の状態が、上記の理由により良好な皮膜がご提供出来ないと判断した場合は、ご相談の上ご返却させて頂く場合が御座います。ご了承下さい。

技術資料 「タフラム処理材質別特性表」抜粋
当社生産ラインでの実績に基づいたデーターです。
材質 膜厚
(μm)
寸法 皮膜
色相 皮膜特性 特  徴
[色相は、1:淡い→5:濃い]
[皮膜特性は、
◎:良好,○:普通,△:やや劣る,×:劣る]


硬さ


成膜性



(%)


(Hv)
A2017 30〜40 30 30〜40 200〜300 3 熱処理により膜厚制限有り。T4:〜40μm、T6:〜25μm T6以上ではバーン発生がある。素材強度は高いが添加物の影響により耐食性が著しく悪い。成膜後シミやムラになりやすい
A2024 30〜40 30 30〜40 200〜300 3
A5052 20〜60 30 40〜45 350〜450 3 アルミ素材で中程度の強度、耐食性が良く、良質な皮膜が得られる。
A5056 20〜50 30 45〜50 350〜450 1 × アルミ色に近い発色が得られる。膜厚が厚くなるとクラックが増加する傾向がある。沸騰水や蒸気封孔により皮膜剥がれが発生する。
A5083 20〜60 50 30〜40 300〜400 4 強度、耐食性が良く、溶接構造に適した材料。
A6061 20〜60 50 35〜40 350〜450 4 素材メーカー、熱処理の違いにより陽極酸化処理後、添加物の偏析による模様が出る場合がある。
A6063 20〜60 50 35〜40 350〜450 2 押出加工に優れており、成膜後クラックは多いが良質な皮膜が得られる。
A7075 20〜60 40 40〜45 250〜350 3 超超ジュラルミンと呼ばれ、極めて強度が高くなっている。添加物の影響により著しく耐食性が悪く腐食が出やすく成膜後にシミやムラになりやすい。
AC2A,B 20〜50 50 (30〜40) 200〜300 3 素材表面が粗く、陽極酸化処理後外観に巣が目立つ。
AC4C 20〜60 50 (30〜40) 200〜300 3 鋳物の中では表面粗さは良い。
AC7A,7B 20〜80 50 (45〜50) 200〜300 1 アルミ色に近い発色が得られる。鋳物の中では比較的良い膜ができる。
ADC6 20〜50 50 200〜300 4 ダイキャストの中では良い皮膜ができる。
ADC12 〜15 - 3 × × 添加物の影響で陽極酸化処理しにくい。表面に黒い付着物(シリコン)が残り色ムラが多い。

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